平成24年度「スチューデントファーム“近江楽座”」Aプロジェクト
公開プレゼンテーションならびに審査
全体講評
スチューデントファーム「近江楽座」―まち・むら・くらしふれあい工舎―は、「地域に根ざし、地域に学び、地域に貢献する」をコンセプトに、滋賀県立大学が全学的に取り組んでいる独自の教育プログラムです。
平成16年度の文部科学省の現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択され、3年間の取り組みを経て、平成19年度から本学独自予算で運営し、本年度で通算9年目となります。
これまでの8年間で延べ184のプロジェクトが活動し、約3,500人の学生が関わっています。この間、多くの地域で、地域の人たちに支えられ、地域と関わりながら、活動フィールドや拠点を拡げ、地域に根ざした取り組みへと活動を深めています。
また最近は、独自のスタイルを確立し、自立できる活動へと展開を図っているプロジェクトも見られます。プロジェクト同士が互いに連携し、全体としての力が高まってきているのも特徴です。さらに、昨年から地域学副専攻のプログラムがスタートし、近江楽座のプロジェクトが一般学生のインターン体験を受け入れる取り組みも始まりました。
継続した活動に加え、新たなチャレンジを行う活動が増え、活性化しながら持続していくことが大事です。
本年度は、このような現状・課題を踏まえ、昨年度までの継続活動を対象とした①「継続プロジェクト」、新規活動を対象とした②「新規プロジェクト」、さらに③Sプロジェクト(これまでの実績をもとにステップアップをめざすプロジェクトで、活動資金の助成を必要としないもの)、の3つの区分でプロジェクトを募集しました。応募件数は27と、昨年(30件)よりやや少なくなりましたが、新規6件、継続21件(うちSプロジェクト1件)の応募があり、中には東日本大震災の被災地支援のプロジェクトが4件ありました
5月19日(土)に、全プロジェクトを対象とする公開プレゼンテーションを行いました。各チームの発表時間4分、質疑応答3分、合計7分という短い持ち時間でしたが、各々、要点を絞って工夫した発表を行いました。選定委員からは、基本的なことで「パートナーとなる地域関係団体が書かれていない」、「地域との関わりがどのくらいあるのか」、「事前調査を充分行っているのか」、「ビジョンが見えにくい」、予算関連で「イベントの実施は収入でまわせるよう工夫してほしい」、継続年数の長いプロジェクトに対して、「今回、楽座の助成がもらえなかったら、どうするのか」等、厳しい質問や、アドバイス・意見が出されました。
学生たちにとっては、近江楽座のプロジェクトとして地域で活動する意味を再確認するまたとない機会になりました。
プロジェクトの申請書と公開プレゼンテーションの結果をもとに、引き続き審査会を行い、「継続性」、「発信性」、「実現性」、「発展性」の4つの視点から評価し、限られた予算を有効に活用できるよう厳正に審議し、別掲の23件を本年度の「近江楽座」Aプロジェクトとして選定しました。
審査会では、個別プロジェクトの評価とともに、「継続年数の長いプロジェクトがどう総括し、次に展開していくのか」、「改修やモノづくりだけでなく、拠点の運営をどう軌道にのせていくか」、「地域が本当に必要としていることをどう協働してやっていくか」、「被災地支援の取組みへの対応について-ボランティア活動として意味合いもあり、旅費は半額自己負担とする」、等の共通した視点からも検討を行いました。
これらを踏まえ、地域との関わりや地域活性化への貢献について取組み方がわかりづらい、準備不足等の理由から、4件のプロジェクトについては、残念ながら採択に至りませんでした。
今回、近江楽座としての支援を行うことができませんが、独自に充実した活動を展開されることを望んでいます。
一方、採択されたプロジェクトについても、全てが一様に評価されたわけではなく、より踏み込んだ審議を行いました。
これから、本年度の活動がスタートしますが、事業の企画、実施、経費の執行にあたってはしっかりと進行管理を行うとともに、評価についても意識しながら活動を進めてほしいと思います。
また、地域に入って「近江楽座」の看板を掲げて活動する意味についても、それぞれのチームで自問し、その答えを模索していってほしいと思います。
今後は、チーム内での活動のみならずチーム間で情報交換・連携して相乗効果を図っていくことを是非、意識して取り組んでください。
学生のみなさんの行動力や斬新なアイデアを生かして、大学と地域をつなぐ担い手として、それぞれの活動に取り組まれ、近江楽座がさらに発展することを期待しています。
なお、事業説明会を5月31日(木)12:30~13:00、講義棟A4-107で開催しますので、必ず参加して下さい。
平成24年5月24日
平成24年度「近江楽座」Aプロジェクト選定委員会
近江楽座専門委員会
平成24年度「スチューデントファーム“近江楽座”」Aプロジェクト
採択プロジェクト一覧
番号
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プロジェクト名
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チーム名
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採択額
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1
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Shiga食育推進プロジェクト
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県大地域食育推進隊
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230,000
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2・S
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あかりんちゅ
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あかりんちゅ
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0
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3
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内湖における侵略的外来種駆除
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滋賀県大BASSER'S
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280,000
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4
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菜の花エネルギー
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菜の花エネルギー
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150,000
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5
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cococu-おうみの暮らしかたろぐ-
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cococu-おうみの暮らしかたろぐ-
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350,000
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6
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Taga-Town-Project
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Taga-Town-Project
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270,000
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7
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とよさらだプロジェクト
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とよさらだ
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160,000
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8
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ART FORUM 2012 DIG'S
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DIG'S
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270,000
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9
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木興プロジェクト
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木興プロジェクト
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370,000
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10・新
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あづちのえきづくり
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あづちーむ
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80,000
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11
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障がい児・者、自立支援・
共生社会プロジェクト
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ボランティアサークルHarmony
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130,000
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12・新
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地域博物館プロジェクト
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スチューデント・キュレイターズ
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250,000
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13
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おとくらプロジェクト
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おとくらプロジェクト
|
240,000
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14・新
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かみおかべ古民家活用計画
−SLEEPING BEAUTY−
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かみおかべ古民家活用計画
|
350,000
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15
|
信・楽・人 -shigaraki field gallery project-
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信・楽・人 -shigaraki field gallery project-
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320,000
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16・新
|
ほたてあかりプロジェクト
|
ほたてあかりプロジェクト
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200,000
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17
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一姓
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一姓
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70,000
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18
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バンデイラ・ジ・オウロ(金の旗)
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チーム・バンデイラ・ジ・オウロ
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170,000
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19
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人々とのふれあいを通じてその人らしい
生き方を志向する未来看護塾
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未来看護塾
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280,000
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20
|
七曲りでいっちょやったるか!
|
ななちょ!
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38,000
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21
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とよさと快蔵プロジェクト
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とよさと快蔵プロジェクト
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350,000
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22・新
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たけともー竹の会所 友の会ー
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たけともー竹の会所 友の会ー
|
260,000
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23
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喫茶ラリルレトロを核にした
子ども商店街への展開
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能魅会(のみかい)
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150,000
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※ 番号は申請受付順
※※ 「番号・新」は新規プロジェクト、「番号・S」はSプロジェクト
採択チームのみなさんへ
●活動説明会を行います。
→2012年5月31日(木) 12:30~13:00 A4-107にて
活動上の注意や予算の使い方、提出物などの説明をしますので、
各プロジェクトから、1名以上の参加をお願いします。
※どうしても参加が厳しいチームは、事務局までお知らせください。
●近江楽座 メーリング登録のお願い
→2012年5月30日(水) 17:00まで!
2012年度のメーリングリストを作成します。
事務局からの連絡などに使用していきます。
各チーム、申請書に記入いただいた連絡先にお送りする案内メールか、楽座BOX※に投函した案内をお読みいただき、期日までに登録アドレスの送信をお願いします。
●副専攻・地域実践学インターン生受け入れ可否について
昨年度に引き続き、本学副専攻「近江学士」の授業である「地域実践学Ⅰ・Ⅱ」にて、近江楽座プロジェクトへの活動インターン生を、チームに受け入れていただきたく、別途案内資料にて受け入れをお願いしております。
受け入れ項目ごとに参加希望を取る昨年の体制とは異なり、今年度は、インターンに参加したいチームごとに希望をとり、希望のあった学生に、チームから受け入れ項目の詳細をご連絡いただく形を考えています。
→つきましては、各チーム2012年5月31日(水)までに、インターン生受け入れ可否の連絡を指定のアドレスまでお願いします。
申請書に記入いただいた連絡先にお送りする案内メールか、楽座BOX※に投函した案内をお読みいただき、期日までに返答をお願いします。
※「楽座BOX」は、近江楽座事務局(交流センター内)の入り口にある、事務局から各チームへの連絡用BOXです。